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整形外科

専門分野

整形外科の紹介/外来診療体制

整形外科では変形関節症などで関節疾患の治療を中心に、腰痛・骨粗鬆症(こつそしょうしょう)・骨折などの一般的な整形外科疾患・リハビリテーションを担当しています。

 

芦屋人工関節センターがスタートしました ~人工関節で生活の質をあげませんか?~

当院では人工関節センターが2016年10月より活動を開始しました。これは主に変形性ひざ関節・股関節症の治療に専門化した部門横断的センターです。近年、変形性ひざ関節・股関節症により、歩行困難、寝たきりとなる高齢者が急増していますが、QOL(生活の質)改善や介護負担の軽減のためには人工関節手術が大きな力となります。市内では今後、年間100件ほどの手術が必要とされ、市立病院としての対応が急務でした。

人工関節手術では、スタッフの習熟、感染の抑制、合併症のコントロールが重要ですが、これには部門横断的な医療チームと専用の設備を備えた治療センターが必要です。当院での手術は大阪大学整形外科教室の協力のもと、ひざ関節・股関節外科を専門とした医師、トレーニングを受けた専従の手術スタッフにより手術に適したクリーンルームで行われます。また、糖尿病や心臓病などの合併症を持った患者さんも、手術前はもちろん、手術後の合併症に対応できる内科系専門医によるバックアップ体制も取っており、安心して手術を受けることができます。

手術だけでなく、それに伴うリハビリテーション、手術後の長期的な経過観察、万が一の不慮の事故への対応も重要です。当院では明るく開放感あふれるリハビリテーション室を併設しており、手術からリハビリテーションまで、患者さん1人1人にオーダーメイドの治療を提供しています。芦屋市全域はもちろん、西宮市西部、神戸市東部に在住の患者さんにとって、手術前から手術後まで最も効率的に治療を行えます。最近では宝塚、尼崎、有馬、三田に在住の患者さんにも来院いただけるようになりました。名実ともに阪神間の膝関節治療、人工関節治療の拠点病院として最高水準の医療を提供し、熟練したスタッフ、理学療法士とともに、患者さんの快適性を第一に考えて治療を行っています。

ひざ痛でお悩みの方、開業医の先生から手術を勧められている方はぜひ一度ご来院ください。手術適応の判断や手術法の選択、説明など患者さんの不安や疑問にお答えします。

予約は地域連携室(0797-31-2156(代表))で承っております。
※かかりつけ医をお持ちの方は紹介状をご持参ください。
※毎週水曜日午後に人工関節専門外来を行っております。

ひざ関節疾患

月曜日、水曜日はひざ関節外来を行っております。

ひざ関節は軟骨、半月板、靭帯など多様な組織から成り立つ複雑な構造をしています。ひとくちにひざ関節と言ってもさまざまな病状があります。高齢者に多い変形性ひざ関節症、比較的に若年者に多い半月板損傷、靭帯損傷や滑膜ひだ障害(タナ障害)。これらを熟練した医師が詳細に診療することにより保存的治療から手術治療まで症状にあわせた最適な治療を選択いたします。「いつまでたっても腫れや痛みがとれない」、「痛みがあるのに異常なしと言われた」、「人工関節を勧められたが本当に必要なのでしょうか」。このような方はぜひ一度ご来院下さい。

ひざ関節MRI検査について ~高性能MRIが設置されました~

ひざ関節内の軟骨、半月板、靭帯はレントゲンでは写りません。これらを詳しく検査・診断するにはMRI検査が最適です。当院には最新のMRIが導入されておりひざ関節の病状を詳細に診断することが可能です。

予約制の専門外来を設けました(完全予約制)

手術治療を希望される方を対象に「ゆっくりとお話のできる」専門外来を設けました。水曜午後は人工関節外来と内視鏡外来です。実際に手術を受けられる方以外にも手術内容を詳しく知りたい方はお問い合わせください。

ひざ関節の内視鏡治療について

直径約5mmの内視鏡を用いて低侵襲のひざ関節治療を行います

高齢者のひざ関節痛は一般的に「軟骨のすりへり」としてヒアルロン酸注射など保存的治療で対処されることが多いと思いますが「高齢だから仕方ない」「ひどくなったら人工の関節に」とお考えの方も多いでしょう。

しかし変形性ひざ関節症と診断された患者さんでも関節の中にある板状の軟骨(半月板)が傷んでいたり、関節軟骨がでこぼこにはげていたり、はげ落ちた骨のかけら(遊離体)が関節の中で強い痛みを引き起こしていることが少なくありません。またひどく傷んで本来の働きを失った半月板やはげ落ちた骨のかけらは正常な軟骨を傷つけることもあります。

内視鏡を用いて半月板の傷んだ部分や遊離体を取り除いたり、でこぼこになった軟骨の表面を滑らかに(クリーニング)することで強い痛みを和らげ、関節の機能を回復することが可能です。 内視鏡治療ではひざの前面に5mm程度の穴を2~3ヶ所開け専用の器具を用いて手術を行います。 出血はほとんどありません。手術翌日から歩行可能で入院期間はリハビリを含めて1~2週間程度です。

内視鏡治療は低侵襲な「症状を和らげる外科治療」として、比較的病状の進行していない方、人工関節治療に抵抗感をもたれている方にお勧めします。

 

人工膝関節治療について

すべてのひざ関節痛に内視鏡治療が有効なわけではありません。変形が進行し骨と骨がぶつかり合う状態になったひざ関節症の場合、その痛みをとるためには人工関節治療が最適です。人工関節治療とは傷んだ骨・軟骨を切除して金属製の人工関節に入れ替える治療です。ある程度の出血が予想されるため、あらかじめ自分の血液を貯めておきます(自己血貯血)。手術翌日から歩行可能で手術後約3~4週で退院できます。

 

滑膜ひだ障害(タナ障害)・円板状半月の治療について

比較的若年者の原因不明のひざ痛では滑膜ひだ障害(タナ障害)や円板状半月が多く見られます。滑膜ひだ障害(タナ障害)ではひざを屈曲したときの膝蓋骨(お皿)周辺の痛みやひっかかりが特徴ですが、内視鏡を用いて簡単に切除できます。このような症状にお悩みの方は一度ご相談ください。

骨粗しょう症治療について

整形外科では火曜日に、骨粗鬆症の専門外来を開設しています。
高齢期を迎え、骨がもろくなることに不安を感じる方のご来院をお待ちしています。

  • 骨粗しょう症(こつそしょうしょう)は、単に骨がもろくなるだけでなく、ふとももの骨折や背骨の変形、全身の痛みでいずれ寝たきりとなる病気です。
  • 知らず知らずのうちに進行し、いざという時に病院に駆け込んでも「高齢だから」とスムーズに対応してもらえないことも不安の一つです。
  • そんな「医療難民」にならないために大切なのは、専門的な治療をトータルなサポート体制で受け続けること。そうすれば、いざという時の対応がスムーズです。一応、予約制となっておりますので事前にお電話でご一報ください。人員の許す限り対応いたしますが、予約には限りがありますので、お早めにご連絡ください。
  • 私たちは、内科やリハビリ科をはじめすべての診療科の協力のもと、総合病院ならではの態勢で、専門的な診療に取り組んでいます。
  • 芦屋病院の骨粗鬆症外来に通院することで
  1. 多角的な検査に基づいた最新の治療薬による治療を受けられます。
  2. 骨折など、いざという時にスムーズな入院治療を受けられるので安心。
  3. 専門のリハビリスタッフによるリハビリを受けることができます。
  4. 隠れた病気、ガンや内臓の病気を早期発見するきっかけにもなります。

いわば、高齢者の身体能力の不安に対するトータルなサポート体制を取っています。
また、2週間程度のリハビリ入院も行っていますので、お気軽にご相談ください。

当科にて使用中の最新の治療薬:デノスマブ(製品名:プラリア)

1年に2回の皮下注射薬で、骨吸収を強力に抑制し、骨粗鬆症の治療効果のある最新の薬です。治療効果の高い薬ですが、時に低カルシウム血症などの重い副作用を伴うことがありますので、緊急時には対応のできる総合病院での治療をお勧めします。

テリパラチド(製品名:テリボン、フォルテオ)

骨形成を促進する薬で、週に1回皮下注射をするタイプ(テリボン)と毎日自己注射をするタイプ(フォルテオ)があります。特に腰椎の骨形成を増加し、円背(加齢によって背中が丸くなる)の進行を防いだり、骨折の治癒を早めたり、腰痛や背部痛を和らげる効果があります。

当院では、毎週1回の通院が可能であれば、皮下注射剤(テリボン)を、 多忙で頻回の通院が困難である場合は、自宅での自己注射剤(フォルテオ)をお勧めしています。自己注射の場合、注射の方法や、薬剤師による注射薬の説明、副作用がないかの確認やリハビリの指導など行う、2泊3日の導入入院もお勧めてしています。

低カルシウム血症:

症状
  • 神経症状
    手足の震え、筋肉の脱力感、全身のけいれん、しびれ(唇の周り、手指など)
  • 心筋の症状
    心収縮力の低下、不整脈
  • 消化器症状
    嘔吐、下痢、悪心

一応、予約制となっておりますので事前にお電話でご一報ください。人員の許す限り対応いたしますが、予約には限りがありますので、お早めにご連絡ください。
電話 0797-31-2156

「骨粗鬆症外来予約希望」または、整形外科外来に直接つないでいただいても結構です。お待ちしております。

◆外来担当医表

  • 初診を除き、原則予約制となっております。
  • 当院宛の紹介状をお持ちの方でも、各専門内科(予約制)の予約をされていない方は、専門内科の受診ができない場合がございます。予約を希望の方は、かかりつけ医より当院の地域連携室までご連絡ください。
  • 諸事情により休診・代診となる事がございますので予めご了承下さい。

外来担当表はこちら

専門医・認定医・スタッフの紹介

荒木 信人(あらき のぶひと)
役職 副病院長
専門分野 整形外科
骨軟部腫瘍
転移性骨腫瘍
がんのリハビリテーション
資格 日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
義肢装具等適合判定医
身体障害者福祉法第15条第1項指定医(肢体不自由)
大阪市小児慢性特定疾患指定医
大阪府社会福祉審議会専門委員
大阪府難病指定医
重粒子線治療共同研究組織運営委員会骨軟部腫瘍分科会委員長
がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
がんのリハビリテーション研修会修了
名和 厳(なわ げん)
役職 整形外科 部長
専門分野 膝関節外科
内視鏡治療
人工関節手術
資格 日本整形外科学会整形外科専門医
がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
難病指定医
がんのリハビリテーション研修会修了
V.A.C.治療システム認定
臨床研修指導医養成講習会受講済
城山 晋(じょうやま すすむ)
役職 整形外科 リハビリテーション科部長
資格 日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
難病指定医
がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
がんのリハビリテーション研修会修了
石川 直輝(いしかわ なおき)
役職 整形外科 医長
資格
中川 真一(なかがわ しんいち)
役職 非常勤医師
吉村 佳晃(よしむら よしあき)
役職 非常勤医師