ご来院の方へ:外来のご案内

当院の医療連携

当院は地域医療連携を推進しています

 当院は、国の医療政策に基づき「地域完結型医療」を推進し、積極的に医療連携に取り組んでいます。これまでは、大きな病院に行くとほとんどの診療科が揃っており、そこで病気やケガの治療ができる、いわゆる「病院完結型医療」でした。しかし、待ち時間や医療費の問題から、現在は地域の医療機関等全体で一つの病院のような機能を持っていく体制が推進されています。

 当院は年間に市内外の500以上の医療機関から紹介をいただき、連携・協力しながら診療にあたっています。診療所等では対応困難な専門的治療や検査、手術、救急医療等を担っており、特に在宅医療を担う診療所の後方支援病院としての役割に重点を置いており、患者急変時の受け入れ医療機関として体制を整備しています。

市立芦屋病院 紹介件数

令和4年度 紹介地域別件数

 また、当院では状態の安定した患者さんについては、引き続き、かかりつけ医や地域の診療所にて継続した診療を受けてもらうよう逆紹介を推進しています。特に入院加療後は、患者さんが住み慣れた自宅へ早期に戻れるよう、退院支援専属の看護師、医療相談員を地域連携室に配置しており、退院に向けて在宅医、訪問看護、ケアマネジャー等と連携を図りながら、患者さんに最適な在宅ケアが提供できるよう環境調整を行っています。

 このように、患者さんに適切な医療を受けていただくため、近隣医療機関や施設との連携は欠かせないものになっています。地域完結型医療の構築に向けて今後もより一層、医療、介護、福祉、行政との連携を深め、市民の皆さんが安心して暮らせる地域医療を提供してまいります。

地域連携室よりアドバイス 

上手に病院へ受診するためのポイント

 

ポイント1 「かかりつけ医」を持ちましょう!

「かかりつけ医」は日頃から自分や家族の健康管理をサポートしてくれる、みなさんのご近所にある診療所のお医者さんです。将来の健康を守るためにも、「かかりつけ医」を持つことをおすすめしています。

「かかりつけ医」のメリット
  1. 症状に応じて適切な病院へ紹介してもらえる。
  2. 紹介状があれば、かかりつけ医から病院の診察予約が取れ、待ち時間が少なくなる。
  3. 診療所と病院間において患者さんの情報を共有しているので、適切な医療を受けられる。
地域連携室ではかかりつけ医のご紹介をしています

外来棟3階 地域連携室カウンター前にて、近隣のクリニックを紹介する「かかりつけ医カード」を設置しています。
診療科ごとにカードを設置していますので、お気軽にお取りください。

ポイント2 当院へ受診の際には紹介状(診療情報提供書)をご持参ください

 個人で病院へ直接訪ねる前に、かかりつけ医へ相談しましょう。病状に応じた適切な医療機関を紹介してくれます。その時には必ず「紹介状」を準備してもらいましょう。

 紹介状の正式名称は「診療情報提供書」と呼ばれ、患者さんの基本情報や病名、病状、治療経過、投薬内容などの情報が記載されています。これまで医師がどのように治療を行ってきたのかがコンパクトにまとめられており、医師同士で正確な情報を共有することは、患者さんがより良い医療を継続的に受けるために大変重要で、検査の重複などを防ぐメリットもあります。

 紹介状をお持ちの患者さんは、事前に地域連携室へご連絡いただければ診察や検査の予約も受け付けております。待ち時間が短くなり、当日スムーズな受診が可能になります。

 

ポイント3 「連携医療機関制度」で地域の先生方と連携をしています

 当院では患者さんは地域で安心し、継続した医療を受けられるように市立芦屋病院と地域の先生方との連携強化の為に、独自の「連携医療機関制度」をおこなっています。

 連携医療機関は、地域連携室前に掲示しておりますので、患者さんが「かかりつけ医」をお探しの場合に、ご希望に沿って、すぐにご案内することができます。また、当院ホームページをご覧いただくことで、連携医療機関のホームページにアクセスすることが可能となっており、患者さんのご希望に沿った医療機関を患者さんご自身でお探しいただけます。

連携医療機関

 

ポイント4 インターネットを利用した地域連携が始まっています

 当院では患者さんの診療情報をかかりつけ医である地域の医療機関と共有するために「病診連携システム」を導入しています。これは当院に保管されている検査データや画像データなどの診療情報を高度に暗号化してインターネットで結び、医療機関相互で共有することにより、診療に役立てるためのシステムです。

 例えば、かかりつけ医から当院へ紹介となり、当院でCTを撮影した場合、あらかじめシステム参照に関する同意書を取り交わしておけば、その画像情報をかかりつけ医もすぐに見ることができ情報共有を図ることができます。

 このシステムは、患者さんのプライバシーを厳重に保護し、外部に情報が漏れないようなセキュリティを構築しておりますので安心してご利用いただけます。

当院では2つの病診連携システムを導入し、連携する医療機関によりシステムを使い分けています。

【h-Anshinむこねっとシステム】
http://www.ashiya-hosp.com/doctors/h-Anshin.html
【市立芦屋病院病診連携システム「芦っこメディカルりんく」】
http://www.ashiya-hosp.com/doctors/system.html

※システムに関するお問い合わせは、地域連携室までお尋ねください。

当院におけるがん診療について

当院では、腫瘍内科領域では肺癌・胃癌・大腸癌・乳癌・卵巣癌など固形癌の診療を行っています。
これらの癌の治療は

  1. 局所療法(内視鏡治療・放射線治療・手術療法)
  2. 全身療法(化学療法・ホルモン療法)
  3. 癌に伴う苦痛に対する治療(緩和ケア)

に分けられます。

放射線治療については、当院に放射線治療設備はありませんが、近隣の放射線治療施設(明和キャンサークリニック等)と緊密な連携を取って放射線治療も重要な選択肢となっています。


明和キャンサークリニック

がん治療について詳しくは、こちらをご覧ください。